地震による土地の変化

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◆ ◆ 地震による土地の変化 ◆ ◆

大きな地震が発生した場合、地面の揺れによる土地の変化が起きる場合があります。

つまり、自分の土地と隣の土地との「境界」が移動してしまうのです。

境界が移動してしまうと、土地の特定が困難になり、災害後の復旧作業が遅れることに繋がります。

災害時には一日でも一時間でも早く復旧を望む状況の中、境界が確定できずに復旧が出来ないという状況はいたたまれません。

土地の変化への対処方法

境界杭や境界プレート、マンホール等の永久的地物が存在していたとしても、それらも地震による土地の変化に伴って移動してしまい、役に立たない境界標となってしまいます。

では、地震後に自分の土地の境界を少しでも早く確定させるにはどうすればいいのでしょうか。

それは、自分の土地と隣地との境界の点を「公共座標」で測量しておくことが大変重要だと思います。

公共座標で測量しておくことは、大事な資産を代々受け継ぐためにも、そして隣地との境界トラブルに巻き込まれないためにも役に立ちます。

公共座標とは

「公共座標」とは、緯度経度や世界測地系の座標値のことです。

カーナビをつけた車が、地球の中のどこを走行しているのかを判断できるのも、この緯度経度のデータを取得して車の位置を特定しているからからなのです。

これと同様に、自分の土地と隣地との境界となる「点」全てを公共座標で測量して「公共座標値」で特定しておくのです。

そうすれば地震によって土地が変化したとしても、本来の自分の所有である土地が地球の中のどこに位置するのかを確実に復元出来るのです。

公共座標を知るには

国土調査法に基づき地方公共団体が「地積調査」を行っている土地の場合は、その土地の公共座標値は市区町村役場の担当課で把握しているはずです。

また、土地区画整理や土地改良で整理された土地の場合も、それぞれの事業主体である区画整理組合や土地改良事業所、あるいは市区町村役場で把握しているはずです。

しかし、地積調査は国土調査法が制定された昭和26年から行われたものの平成15年度末の進捗率は全国で46%と半数割れとなっています。

さらに関東地震、東海地震、南海地震の発生が懸念されている地域の東京都・神奈川県・千葉県・愛知県の進捗率は10%台、京都府・大阪府に至っては10%以下ととても低い状況にあるのが現状です。

平成19年3月25日に発生した能登半島沖地震で大きな被害を受けた石川県も10%台と低い進捗率となっております。

よって国土調査による地積調査の公共座標値を参考とする場合は限られた地域の方となるのが難点です。

次に、国有地の払下を受けて「土地表示登記」をした場合や、分譲地における「土地分筆登記」をした場合、あるいは土地の面積を計測して「地籍更正登記」をしたことのある土地の場合は、測量・登記した時に「地積測量図」というものがあり、その土地の管轄法務局(登記所)にて保管されています(登記が完了した時の登記済証と一緒に綴られている場合もあります)。

その「地積測量図」が公共座標によって作成された地積測量図であれば大いに参考になります。

なお、法務局では全ての土地についての地積測量図が保管されているわけではありません。

国土調査による地積調査も未実施で、地積測量図も存在しない場合は、新たに公共座標を利用した測量を行うこととなります。

これから測量する場合には

隣地との境界を決めるための測量となりますので、当然隣地の方の立ち会いや承諾も必要となります。

もし、隣地の方が立ち会いに応じなかったり、境界に対して異議を申し出された場合は土地全体の測量が確定するためには時間を要することとなるでしょうし、最悪の場合は境界が確定出来ないという状況になります。

また、平成17年3月7日の不動産登記法の改正により「地積測量図への座標値記入が義務化」され、法務局に登記申請書を提出する際に添付する地積測量図には、原則として基本三角点測量に基づく座標値の記載を表示しなければならなくなりました。

この改正により登記のための土地の測量にも手間がかかるようになったため、従来より時間を要するケースも発生しているようです。

測量費用は

隣地との境界を「公共座標」で測量をしておくことが地震による土地の変化に対して一番安心できる対処法と思いますが、新たに公共座標で土地を測量する場合、測量費用がかなり必要となりますので、測量士や土地家屋調査士に測量費用・登記費用がいくらぐらいかかるか事前に相談してみることをオススメします。